クアルコムは、2021 年 Qualcomm Innovate in Taiwan Challenge(QITC)の結果を発表しました。NUWA Robotics が優勝し 125,000 米ドル、Heroic-Faith が 2 位で 100,000 米ドル、AVILON が 3 位で 75,000 米ドルを獲得しています。
クアルコム台湾・東南アジア地区社長の ST Liew 氏は、今年の QITC 参加スタートアップが 5G・AI・IoT を用い、医療テクノロジー、スマートシティ、ドローン、ロボティクス、デジタルトランスフォーメーションの各領域に新しい製品とサービスを持ち込んだことに感銘を受けたと述べました。「5G の商用化が進むにつれ、企業のデジタル変革は加速し、よりスマートなエッジ機器がクラウドへつながっていきます。今年のスタートアップは、技術力と市場参入の競争力の両方を示してくれました」
NUWA Robotics は、コンパニオンロボットとその応用に向けて、ソフトウェアとハードウェアを統合して提供するスタートアップです。クアルコムの技術支援と Qualcomm Robotics RB5 プラットフォームを活用し、5G 接続、エッジでの AI 処理、機械学習、ヘテロジニアスコンピューティング、スマートセンサーといった機能でロボットを高度化した点が評価され、最高賞を受けました。移動型のサービスロボットが、要件の異なる各分野の顧客に対して高度にカスタマイズされたサービスとハード・ソフト統合ソリューションを提供できる点を、審査員は 5G 商用サービス市場での可能性として評価しています。
2 位の Heroic-Faith は、集中治療と呼吸モニタリングの開発に取り組む医療テクノロジーのスタートアップです。呼吸音をデジタルデータへ変換する「リアルタイム呼吸音モニター」を開発し、麻酔中の呼吸監視や無呼吸の検知などに応用できます。7 か月の QITC 育成プログラムでは、クアルコムの 5G モバイルプラットフォームを用いてこのモニターを強化し、AI が患者の状態を判別・監視して医師へ通知する構成としました。クアルコムのプレスリリースでは、遠隔医療と医療技術にとって重要な革新的応用と位置づけられています。
3 位の AVILON は、自律飛行ドローン(UAV)と、その運航管理ソリューションを さまざまな産業向けに提供しています。Qualcomm Flight RB5 5G プラットフォームを活用し、屋内測位、飛行経路の計画、障害物回避の機能を追加して建物内を自律航行できるようにし、製品の商用化・産業化の価値を高めました。同社のドローンは正確な着陸に加え、5G 通信を通じて監視対象の詳細を 4K 映像でストリーミング配信できます。工場点検や倉庫管理といったドローンサービスの商用利用を広げる用途が見込まれます。
クアルコムが台湾で QITC を開催したのは、この年で 3 回目でした。台湾の科技部(当時)の指導のもと、2021 年 1 月に Taiwan Tech Arena と共同で開始し、120 を超えるチームが参加。5 月の選考で 10 チームが決勝に進み、決勝への参加と 7 か月のインキュベーションプログラムへの参加により、各チームが 10,000 米ドルを受け取りました。クアルコムは 10 チームに対し、製品開発プロセスの技術支援とエンジニアリング資源、特許出願の支援を提供したほか、知的財産保護と事業戦略をテーマとしたワークショップを開き、起業家のビジネス面の視野を広げる場としています。
2019 年の QITC 開始と、自社ラボと支援体制を備えた 2020 年の Qualcomm Taiwan Innovation Center 開設以降、クアルコムは台湾で 29 社のスタートアップを育成してきました。
